not title 2020.12.07
百合が原公園での展示も残り6日となりました。
この時期にも関わらず、会場に足を運んで下さった皆さま、
本当にありがとうございました🌳
今回、この展示の企画書を頂いた時に、ある植物を知りました。
「ヤドリギ」です。
(もみの木などがクリスマスツリーのイメージですが、元々は
冬でも枯れることのない、ヤドリギが使われていたそう。)
ヤドリギから想像して膨らませていった景色を描いた作品たちです。
会場に展示している作品に寄せた文もここに載せておきます。
今週13日(日)まで引き続き展示しております。
■11月10日(火)- 12月13日(日)*月曜定休
8:45 - 17:15
百合が原公園 百合が原緑のセンター 中温室
札幌市北区百合が原公園210番地
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これからやってくる長い冬。
寒さが深まり、色彩を落とした白い景色に灯る、
“ヤドリギ”の色を想像していた。
この展示の話しをもらった時、企画内容が書かれた紙の中に
とても気になる言葉を見つけた。それが “ ヤドリギ ” だった。
調べてみると、想像通り、「宿り木」と書くということを知った。
その言葉を見た時、風景の欠片が現れてきた。
言葉が持つ気配は、いつも、わたしの中にある感覚を
もっと広い空間の旅へと連れ出してくれる。
“宿り木”というその言葉から
自分の中に吹き込まれるキーワードを探し、紡いでいった。
宿る木、
木霊、樹霊、気配、精霊たち。
宿るための場所であり、
広い果てしない空間への出入り口を持つ場所。
その場は、力を持ち、深く、生気を放ちながら。
同時にやわらかく、ゆらゆらと漂い、彷徨い、移ろいゆく。
始まっては終え、終えては始まり、
出入り口は同じ場へと戻る、円のように、永しえの旅のように。
宿る、宿す、
たった一言のこの言葉が、
奥深い空間と時間、果てしない生命の旅すらを纏わせている、
そんな風に感じる。
“ 宿り木 ”、彼らは、
風に委ね、羽の一部になって宙を飛び、
辿り着いた処で、宿主に身を寄せて力を借りて生きてゆくそうだ。
半分は自らの力で、もう半分は他者から力を借りて。
そんな風に生きてゆくそうだ。
雪が降り積もり、白い景色が広がったら
灰色がかった空に浮かぶ 宿り木 に会えたらと思う。
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