来年2020年の4月に新しくオープンする北海道遠別町の道の駅・富士見
天井画を制作させて頂きました。
今年の春から秋にかけて制作してました。
作品を描く前に遠別町に行き、遠別に暮らす人の話を聞きたいと思い、
春に遠別を訪れた際に、遠別町の自然写真家の泊さんに会いお話しを聞かせて頂きました。
泊さんの写真集を見ながら、クマタカや海鷲、白鳥など渡り鳥のはなし。
4時間くらい道の駅でお話ししたんじゃないかな。
この日、霞の中に浮かぶ利尻富士が見えました。
遠い別れと書く遠別町、すごく大きな深い果てしない世界が広がってるように感じて
札幌に帰ってきた。

夏はひたすらこの天井画の制作。
見えてるようで見えないイメージに
どの絵も多分2度か3度は描き潰して描き直して。

多くの渡り鳥に選ばれた地、遠別町。
此処に棲む生き物達と、遠い地から此処へやってくる者達が
交わす約束の別れがあるとしたら。自分の中に出てきた
この物語の一節を道しるべに、
その感覚を辿るよう、描いてたような気がします。
その感覚が一本の糸だとしたら
風に逆らって揺らしてしまうと、糸が切れそうで景色は見えなくなってしまってた。
渡り鳥が風に乗るようにうまく糸を揺らしてあげれた時に
ふっと見える風景を、繋いで繋いで描いてたような気がします。

描く前に思ってた以上に苦戦しながらの制作でしたが
今回、遠別町の絵を描かせて頂けたことは本当に有難かったです。
クマタカが見下ろす遠別の里、オオワシが舞う遠別の海、
遠別の星空を飛ぶ白鳥、果てしない無限の世界と繋ぐシロフクロウ。
この4点を描きました。

絵がアトリエから遠別へ旅立って行ったのもちょうど、
今年の自分の32歳の誕生日でした。
なんだかそんなことも縁があるように思えて嬉しい出来事。

絵達は、春へ向けて遠別の道の駅の天井で今少し休んでるのかな。
それとも今、ゆったり飛んでくれてるといいな。
春に遠別に逢いに行って、また会えるのを楽しみにしてよう。

今回お声を掛けて下さった建築士の伊達さん、
遠別町で出逢えた泊さん、本当にありがとうございました。
(そして縁を繋いでくれたなっちゃん...!本当にありがとう...!)











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