北の片隅のアトリエより

冬になり雪が降るとアトリエの窓の下と
駐車場には毎朝、小さな足跡がとことこ、と残る様になる。

アトリエの窓の下を通り、そこから入り口の方へ続いて、
駐車場にとととっとあって、向かいの道へ消えていくように残っている。

いつもの時間、
いつもの場所、
静かになった夜に、あの木々の間をすり抜け
月が照らす道をやってくるみたいで。

朝になり、窓の下と入り口で足跡を見つけることが日課になる。
ちいさなその足跡を見つけるだけで、なんだかとっても嬉しくなって、
それは、その子との会話の様に思っていて。

先日の作品展示に出してたティーグラスたちの中に
「北の片隅のアトリエより」というグラスは
そんな冬の日々の日記を綴って描いたものでした。

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− 北の片隅のアトリエより

この季節になると、
朝、窓の下にはいつも君の足跡がある。

いつもの時間、
いつもの場所、
木々の間をすり抜け
月が照らす道をやってきたのね。

ちいさなちいさなその跡を見つけることは
ちいさな君との会話だと、

私はそう思っています。

 


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